世界の海援隊が制作協力している日刊スポーツ新聞社発行の定期購読者向け月刊情報紙「ニッカンプラス」。
2017年4月号では、香川・小豆島の醤油職人たちが立ち上げた「木桶職人復活プロジェクト」を特集しました。
このプロジェクトは、約400年の歴史を誇る醤(ひしお)の郷、香川県小豆島町の醸造家や大工たちが、現代では姿を消しつつある天然醸造による発酵調味料の味わいを後世に伝え残すことを目的に、2011年秋に設立しました。天然醸造は、酵母菌や乳酸菌などの微生物の働きを生かすため、「木桶」の存在が不可欠。時代の変遷により木桶はプラスチックに姿を変え、ほとんど作られなくなりました。その木桶の寿命は、100年〜150年。現存のものは多くが戦前に作られたもので、近い将来、天然醸造の味や技術は失われてしまいます。
木桶職人復活プロジェクトでは、木桶を自分たちで作れるようになるために大阪の製桶所で修練を積み、これまでに14本の醸造用木桶を製作。徳島や長崎の職人も参加するなど、活動の輪を広げています。今年3月には取り組みを首都圏の消費者にも知ってもらおうと、小豆島から都内まで木桶を陸送。プロジェクト代表で、創業150年の老舗・ヤマロク醤油五代目の山本康夫氏らによるトークイベントを開催しました。会場となった東京・秋葉原の「日本百貨店しょくひんかん」では、木桶の常設展示や天然醸造の商品販売を行っています。伝統の味、食文化を次世代につなげる活動に注目です。
木桶職人復活プロジェクト・ヤマロク醤油
http://yama-roku.net/yamaroku/oke-project.html
日本百貨店しょくひんかん
http://syokuhinkan.nippon-dept.jp