今年から8月11日が「山の日」に設定されたことを記念し、アイドルグループによる「2016富士山女子登山部」が結成されました。部長を務めるのは、国内外で活躍し、6月から富士山国際観光協会の「富士山親善大使」に就任した「でんぱ組.inc」(でんぱ組)のピンキー!こと藤咲彩音さん。でんぱ組の中で最もアクティブといわれる藤崎部長の熱烈勧誘によって、「妄想キャリブレーション」(妄キャリ)のメンバー6人も入部し、7月末の某日、念願だった富士山登山に挑戦しました。五合目から深い闇の中、約6時間かけて本八合目に到達したメンバーたちは、山小屋でつかの間の休息をとり、いよいよ山頂にアタックします。

海抜3,200m地点で迎えた登山2日目は、午前4時に起床。全身に疲れがたまっているうえに、空気が薄いためか、チクチクと頭痛もする。ここからさらに山頂までの約500mを登りきり、無事に下山できるのか。誰もが少し不安な朝を迎えました。そんな雰囲気を察したのか、胡桃沢まひるさんが「よ〜し!元気、元気!ガンガン登れる気がしてきた!」と大声で、自分に喝を入れたのです。これを聞いたメンバーは、アハハハと全員笑顔に。「何か温かいものが食べた〜い」と山小屋で購入したカップ麺をすすると、一気にハイテンション。眼下に広がる雲海の幻想的な風景に心を躍らせ、御来光に登山の無事を祈願して、午前6時。さあ、アタック再開です。

すぐ目の前に山頂が見えているのに、なかなかたどり着けない。心が折れそうになると、メンバーは足を止めてスマートフォンの画面を見つめました。SNSに続々と書き込まれるファンからの激励メッセージを力に、「さあ、もう一息!」と急な斜面を一歩一歩、踏みしめていきました。

そしてついに、7時40分。藤咲さんら先頭グループが山頂に到達。その後、他の部員たちも続きました。途中、体調不良で体が動かなくなり、一時は断念の危機にあった桜野羽咲さんも1時間後に到着。日本最高峰からの眺めに、メンバーたちは「あきらめないでよかった!」「達成感でいっぱいです!」と感慨もひとしおでした。

山頂で約1時間ほど休息を取り、午前9時45分から吉田ルートでの下山を開始。急な下りと溶岩砂利に足を取られ、膝や腰にも負荷がかかるものの、登頂に成功して体力、気力に満ちているメンバーたちは意気揚々とゴールを目指しました。通常は約4時間かかる道のりを、藤咲さんら先頭グループは駆け下るように2時間ほどで下山。最終組も午後1時に五合目に到着し、部員、スタッフ全員が無事に全行程を終えることができました。

藤咲彩音(富士山女子登山部部長/でんぱ組.inc)
「自分との戦いが大好きなので、火がついちゃいました。これからはアスリート系でいこうかな。登頂できたうれしさと、全員が無事に下山できてホッとした気持ちでいっぱいです」

雨宮伊織(妄想キャリブレーション)
「雲の上は気分爽快。神様になった気分でした。富士山の頂上で食べたお汁粉は、日本一おいしかったです。本当に楽しかった」

故桃沢まひる(妄想キャリブレーション)
「自分の可能性が広がったと思います。己が進化した気がします。事前の準備、装備が何より大事だと思います」

桜野羽咲(妄想キャリブレーション)
「インドア派の私が富士山に登ることになるとは、夢にも思いませんでした。メンタル高山病(弱気)に打ち勝ちました。もう怖いものは何もない、という気分です」

双葉 苗(妄想キャリブレーション)
「登頂の達成感がすごかったです。今度は違うコースや季節にも来てみたいです。砂利道がズルズル滑って一番つらかったですが、本当に楽しかったです」

星野にぁ(妄想キャリブレーション)
「山頂で食べたおにぎりは最高でした。一生の思い出になる経験。すれ違う方々との交流で心が温まりました。みんながいたから登頂できたと思います」

水城夢子(妄想キャリブレーション)
「一生のうちで必ずやってみたかったことを一つ、やり遂げました。空気を読まずにマイペースで登ったのがよかったと思います」

若さあふれ、普段のダンスレッスンで鍛え上げられているメンバーたちですが、それでも大自然の厳しさと雄大さを体感して得られるものは多かったようです。富士山登山で成長した彼女たちの国内外でのさらなる活躍に注目しましょう!

企画:日刊スポーツ新聞社
協力:富士山国際観光協会
撮影:世界の海援隊、佐々木譲

「2016富士山女子登山部」の活動は、下記URLの動画でもご覧いただけます。
「DSTVディアステージテレビジョン」http://www.nicovideo.jp/watch/1470827054