2017年の大政奉還150年、そして来年2018年の明治維新150年の節目に激動の時代を駆け抜けた志士たちに思いを馳せて本物の歴史の魅力を体感できる観光博覧会「志国高知 幕末維新博」が3月4日(土)、高知県で開幕しました。2019年3月末までの2年間、県内22カ所の地域会場で、坂本龍馬や中岡慎太郎ら多くの志士を育んだ土佐の歴史や風土を体感できます。
幕末維新博の開幕日となったこの日は、高知市内などでオープニングイベントが行われました。春の訪れを感じさせる好天に恵まれ、大勢の来場者で賑わいました。
高知城内での開幕セレモニーに約3,500人。広末涼子さん、高橋英樹さんも祝福
高知市内の高知公園(高知城追手門周辺)で行われたオープニングセレモニーでは、高知出身の女優・広末涼子さんや数々の時代劇に出演されている俳優の高橋英樹さんも祝福に駆けつけました。県民や観光客、報道関係者など約3,500人が見守る中、幕末維新博推進協議会の会長を務める高知県の尾﨑正直知事は「幕末維新博の開催を機に、ぜひ、当時の人々の志を知っていただきたい。高知の自然や食文化を堪能できる周遊コースもご用意しています。みなさんとともに盛り上げていきたいと思います」とあいさつ。幼少期から高知城を訪れていた広末さんは「こんなにたくさんの人が高知城にいるのを初めて見ました」と目を輝かせ、1968年の大河ドラマ「竜馬がゆく」で武市半平太役を演じた高橋さんは「幕末維新の歴史がここから始まったんだ、と強く感じます」と歴史的な節目の年に始まる博覧会に期待を寄せました。
開幕と同時に、高知城歴史博物館もグランドオープン
幕末維新博のメーン会場となる「高知県立高知城歴史博物館」もこの日、グランドオープンしました。同博物館は、幕末史上、重要な役割を果たした土佐藩主・山内家に伝わる資料や美術工芸品など約6万7,000点を収蔵。最近新たに発見された、坂本龍馬の直筆書簡も初めて一般に公開されました。オープンに先立って尾﨑知事や山内家19代当主・山内豊功さんらが出席してテープカットが行われ、午前11時に開館。多くの来場者で長蛇の列ができました。
よさこい鳴子踊りに熱狂!幕末維新ゆかりのご当地キャラも応援
高知城追手門周辺に設けられた特設ステージでは、さまざまなイベントが行われました。本家・よさこい鳴子踊りの披露をはじめ、土佐おもてなし海援隊や幕末維新一座による公演、高橋英樹さんのスペシャルトークなどを開催。鹿児島、山口、高知、佐賀の4県合同による広域観光キャンペーン「平成の薩長土肥連合」を代表して、ご当地キャラ「さつまるちゃん」(鹿児島)、「ちょるる」(山口)、「しんじょう君」(高知)、壺侍(佐賀)も駆け付けました。また、会場周辺には高知県内各地域のブースも立ち並び、名物料理や産品の販売が行われました。
こうち旅広場もリニューアル。龍馬伝の撮影セットで幕末を体感。
幕末維新博の玄関口となる「こうち旅広場」も、幕末維新博開幕日とともにリニューアルオープン。セレモニーやフラワーアートパフォーマンスなどのステージイベント、高橋英樹さんも参加して「餅投げ」などが行われました。また、尾﨑知事の案内で、高橋さん、広末涼子さんは「幕末志士社中」を訪問。2010年の大河ドラマ「龍馬伝」の撮影で使用された坂本龍馬の生家セットで幕末期を体感しました。一般の方も入場可能で、施設内で購入した飲み物や食べ物を“坂本家の居間”でいただけます。
日本が近代国家への1歩を踏み出した、幕末から明治維新にかけての激動期。南国土佐の風を感じ、タイムスリップしてみてはいかがでしょうか。
文・写真 山下健二郎
志国高知 幕末維新博の詳細は、公式サイトをご覧ください。
http://bakumatsu-ishinhaku.com